胡桃よ。
ひとり土に臥せる胡桃。 ひとり空を仰ぐ胡桃。
その実は腐っていないのか。 その実は空を抱えるか。
私の胸は空を抱える。 私が隙を空け待てども、 こころは少しも戻らない。
胡桃よ。 ひとり空を仰ぐ胡桃よ。 その実は空を抱えるか。
「彼は消えた」